【ご縁人vol.2】法人役員会(大覚寺の皆様)

槇田本家三十四代当主・伊東一晴様・槇田治様

大覺寺全珠院は、焼津市大覚寺にある寺で、地名の由来となりました。

その大覚寺を千年以上にかけてお守りしてきた一族が槇田。そして伊東です。

今回は法人役員より大覚寺の皆様にいただいたメッセージをお伝えします。

槇田本家三十四代目当主 槇田一弥様

平成10年6月に行った御身造顕発願式で、当屋敷が当時永平寺貫主だった宮崎亦保禅師の控室となっておりました。その際、宮崎禅師に「あなた三十四代目ですか。あなたが生まれてくるまでに槇田家170億人ものご先祖様が関わってくださり、その責務を負うのは大変でしょう」とお話し下さいました。

 当時私は39歳でした。父である三十三代弥男が現役当主であり、千手観音造顕や区画整理復興事業、また土地寄進の相談すらも一切自分たち家族にはしなかったこともあり、正直その千年続く重みを意識しておりませんでした。しかし、宮崎禅師の言葉をお聞きした瞬間、その重圧と責任が一気にのしか掛かったことを覚えています。

 父の一言で千手観音様を造仏することが決まったこと、そしてその金額を聞いた時に当に心配でした。その責任の一端を父が背負わないといけないのかと。ただ出来上がってきた千手観音様を観音殿で目にしたときに、「すごいな。」とも勿論思いましたが「早く台座と光背を作ってあげたい。最後まで完成に持っていかないと観音様が中途半端で可哀想だ」とも思いました。

 父が他界し槇田家当主を引き継ぎ、平成26年から全珠院役員会に出席をしております。その時のメンバーは、住職と私を除いて全員が年上で造仏に関わった方々もいらっしゃり、何より全員が大覚寺で代々家を守ってきた当主でした。今回、事業を引き継いだ新役員会は、新しい意見を取り入れるために大覚寺内外・檀家外から構成となっており、今までの役員会とは雰囲気が全然違います。ただ、根幹は一緒であると感じております。「千年未来に残していきたい」という思いは、自分の父からも、歴代の役員さんからも、現役員からも感じられます。

 今回住職から「台座・光背の造顕」をしたいと話があったとき、私は一切疑問に思いませんでした。それは先に書いたように御身開眼した時から使命を感じていたこと、そして、時間が経てば経つほどその使命が薄れてしまわないかと心配で、「早いうちに最後まで作っていきたい」と思っていたからです。

 全珠院と共に槇田家も未来へ残っていきます。過去千年を意識をした若い時は槇田家や寺が重責に感じたことも、今は千年未来へ継ぐ方法を模索し、長く守ることの価値を感じています。

 父が造顕事業に面した年に近いた今、継いできた想いを形にしていきたいです。

 

伊東一晴様

建設的な意見はできませんが、千手大観音を拝観して、人それぞれに価値観が違うし、檀家さんと一般の人達とも考え方・見方も違い温度差があると思います。

 一般的に考えれば「こんなでかい仏さん作ってどうすんの?」「どうせ観光目的でしょ!」「大金かかってるんだろうな〜」など思うかもしれません。正直な気持ちをいうと、改めて「お寺って何なの?」と率直に思いました。金銭的な不安は残ります。大きな事業で簡単に叶うものではないとも思いますが、一つ一つ意気込みでやっていって完成することを応援致します。

 

槇田治様

私は役員となり2期・5年目になります。最初の頃はコロナの影響などで、お寺の運営の先が見えない状況で、何か少し暗い感じがしました。ですが最近では、いろんな関係者の協力や努力の甲斐もあり明るい兆しが見えて来たように思います。この間は仏師の宮本我休さんの話を聞いて、短い時間ではありましたが、大変勉強になりましたし、仏師さんの仏像にかける思いが伝わりました。

これからも檀家様や関係者の益々のご協力があれば未来の子孫に誇れるものができると思います。皆様どうかよろしくお願いいたします。

 

ご支援のお願い

クラウドファンディング

https://readyfor.jp/projects/1000yaizusenjyukannon

2023年4月28日〜6月26日

クラウドファンディングに初挑戦しています。

All or Nothing 方式という、目標額達成できなければ、全額返金というものでの挑戦となります。

皆様のご支援が必要です。何卒よろしくお願いいたします。

寄付についてくる基本のご縁品

エピソード

小さい時に、通称「隣のおじちゃん」・本家さんの先代さんとたくさん遊んでいただきました。

御身造顕をしている時、私は小学生になったばかり。両親と遊びたい盛りだったのですが、父(住職)も母も忙しく構ってもらえません。その中、私を育ててくれたのは大覚寺の皆様でした。

「私にはお母さんがたくさんいることに気がついた」と母が亡くなって1年経った時、友達に私が言っていた言葉です。

母が亡くなって、心配になった大覚寺のご婦人たちが、私に大人としてのマナーや料理、そして気構えを教えてくださいました。小さい時と何一つ変わりません。

檀家様とはまた少し違う関係。私が嬉しい時は一緒に笑って、悲しい時は一緒に悲しむ、ひどい時は怒ってくれる。喜怒哀楽を共にしてくださいます。まるで千手観音様のようです。

私は、一緒に時間を過ごしてくださる大覚寺の皆様が大好きです。

造顕じの大覚寺の皆様のエピソードは「千年仏縁起」冊子に記載がございます。どうぞご覧いただけますと嬉しいです。

事務局長

Misato Sone

猫と旅とワインとKPOPをこよなく愛すアラサーです。

好きな言葉は

”Life for me these days is a lot about letting the unknown be wonderful.-Anne Hathaway ”

私にとって人生は、未知の部分を素晴らしいものにしていくこと。

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